ISO9001の認証取得にあたって
東北三吉工業は、2001年5月30日国際標準化機構(ISO)の定めた品質マネジメントに関する国際規格「ISO9001:2000年度版」の認証取得をMoody International Certification(当時)の審査を経て、UKAS(英国)へ登録する事が出来ました。
そして現在2015年度版に更新しております。
認証取得当時のエピソード
2000年度版の制定からまだ間もない事もあり、5月の認証取得というのは県はもとより東北でも最初の方だと認識しております。
弊社では、
- 経営方針「常にフロンティアスピリットで最先端御術に挑戦し、顧客のオンリーワン企業になろう」
- 品質方針「お客様のニーズにマッチした信頼される品質を継続的に改善すると共に自分自身の向上に努めよう」
この2本柱を掲げ、2000年12月25日からスタートしました。まず、最初にコンサルティングに言われたのは、「ISOの合格ラインが70点だとすれば、この厳しい今を生き残っている会社は、それだけで60点だ。後の10点,15点は品質マニュアルの作成と現場の整理整頓だ」「ISOを取るからといって現場の仕事を増やしてはいけない。現場が動かなくならない様に現場を重視しなくてはいけない。」という事です。
取組推進体制
弊社では、ISO9001取得に向けて、全従業員が署名と捺印をした決起書を作成し、これを各部署の掲示板に貼り付け、進んで協力するようにしました。又、経営者から全従業員への意思の伝達方法として、各会議体を利用するのはもちろんのこと、各職場へ品質方針、品質目標を掲示したり、各自が毎日パソコンで入力している出退勤の画面に伝達メッセージを表示するなど、独自の方法を取り入れました。
その結果、全従業員が一致協力し、2000年12月25から本審査の2001年5月1日まで、実質4ケ月という超短期間での認証取得となった訳です。
しかし、品質マニュアル作成では、ISO9001の知識不足や、書店に行っても94年度版の参考資料が殆どで、2000年度版が無いなど、規格の理解に苦労し、現場の整理整頓では、「製品、部品、棚、置場の識別徹底」、「掲示板の設置」、「棚、移動棚の購入」、「在庫の処分」、「壁の塗り替え」等、本審査ギリギリまでかかるなど、認証取得までの道のりは決して容易なものではなかった事は言うまでもありません。
こうして取り組んだISO9001は、審査員に「美しい品質マニュアルだ」「現場がすっかり整理整頓されていて全く別の会社に来たみたいだ」など評判も良く、本審査でも1件の不適合も無く(5件の観察事項有)、認証取得となりました。